焼きたてのパンはバターの豊かなコクと小麦の甘みやふっくらとした食感が魅力です。ですがパンの「旬」は短く、消費しきれないパンは大気の乾燥・湿気を受けてすぐ劣化してしまいます。冷凍庫で保管すれば賞味期限は延ばせますが、やはり風味の劣化は避けられません。ですが急速冷凍技術を導入することでこの問題を解決することが可能です。
急速冷凍機で解決できるパン冷凍に関する課題
パンの冷凍には「水分が抜けてパサパサになる」「冷凍庫内のにおいを吸収してしまう」など、いわゆる劣化のイメージがある人が多いのではないでしょうか。確かに冷凍パンは焼き立ての状態と比べて美味しさ・品質の両側面で劣りがちです。
特に冷凍庫での保存期間が長くなればなるほどその傾向は強くなります。美味しさが損なわれる原因は大きく分けて2つあります。ひとつは乾燥、もう一つはパン内部の水分が凍って形成された氷晶がパンの細胞を破壊するためです。この二つの理由でやわらかかったパンの食感は硬くなってしまうのです。
また、品質が損なわれる原因にデンプンの老化が挙げられます。デンプンはパンや他の多くの穀物製品に含まれる主要な炭水化物で、パンの甘みや香り、くちどけといった美味しさのもととなっています。
このデンプン、冷凍することでデンプン粒の中に氷結晶が発生し、冷凍期間が長引くほどデンプン粒の結晶が大きく成長して分子構造が変化し、老化が進んでしまいます。デンプンが老化すると風味成分が変化してしまうため、冷凍したパンは冷凍していないパンと比べて風味が落ちて感じられるのです。
冷凍保存がパンに与えるこれらのデメリットを解決する方法として「急速冷凍」が挙げられます。急速冷凍は名前の通りに瞬時に冷凍する技術です。食材に-30度の冷たい空気を吹き付け、約30分以内という短期間に氷結晶生成温度帯(-1℃~-5℃)を通過し、凍結させます。
急速冷凍をおこなえば、風味や品質劣化の原因となる氷結晶の生成・成長に適した時間がすぐ過ぎてしまうため、食材の風味・食感が損なわれません。急速冷凍は食品の内部まで均一に冷やせるので、解凍時に温度ムラが発生することもなく、食材の鮮度維持にも役立ちます。
つまり、急速冷凍技術を用いることで、冷凍したパンの風味・食感を大きく改善できます。冷凍のデメリットが消えれば、メリットを活かせます。冷凍により消費しきれないパンを日持ちすることが可能になれば、製造量のコントロールや在庫管理がしやすくなります。
さらに食材ロス、フードロスの削減にもつながるので、仕入れや製造コストの損失を最小化します。食材廃棄が減れば、ゴミ処理で発生するCO2発生や埋め立て問題などの環境負荷を低減させ、社会貢献できます。
そのため企業イメージのアップにもつながるでしょう。急速冷凍技術を導入には、慎重に業者選択することが大切です。急速冷凍の技術や設備は業者ごとに異なるため、最新の冷凍技術を採用し、適切な設備が整っていることを確認しましょう。
他にも品質管理や衛生規格をどれだけ厳守しているか、実績や信頼性は十分か、価格設定は適切かなどのポイントに注目することも大切です。今回紹介するパンで、おすすめの急速冷凍機業者3社はいずれも上記の項目を満たしています。急速冷凍技術の導入を検討されている場合は、参考にしてください。
3Dフリーザー/株式会社コガサン
3Dフリーザー/株式会社コガサンの基本情報
会社名 | 株式会社コガサン |
住所 | 〒750-0092 山口県下関市彦島迫町1丁目4番10号 |
電話番号 | 083-267-2811 |
株式会社コガサンは「食」に関する顧客の悩みを解決することに焦点をあてた「3Dフリーザー(Freezer)」を開発・販売しています。3Dフリーザーの冷凍技術は世界各国で特許を取得しており、販路拡大・生産の安定化・食品ロス削減などさまざまな用途で威力を発揮しています。
3Dフリーザーの特徴は、食品の形状・タイプを問わずに乾燥を抑えた高品質な冷凍ができ、庫内の霜取りメンテナンスが少なくて済むこと、洗浄しやすく衛生的な構造であること、加熱直後でも予冷が不要なため、浮遊菌の汚染リスクを削減できることです。
3Dフリーザーの導入台数は3,000台を突破し、実績・信頼性も十分に備えています。長年にわたって冷凍技術でビジネスをサポートしてきた経験を活かし、顧客の現場に赴いた上で、より貢献度の高い最適な提案を受けられるのが魅力です。
凍眠/テクニカン
凍眠/テクニカンの基本情報
会社名 | 株式会社テクニカン |
住所 | 〒224-0037 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎南3丁目1-16 |
電話番号 | 045-948-4855(代) |
テクニカンが提供する「凍眠」は、とにかく速く食品を凍らせることを目的とする急速冷凍機です。通常冷凍(緩慢冷凍)に比べてドリップ(旨味成分)流出量が約10分の1に抑えられるのがアピールポイントです。
圧倒的な冷凍スピードで氷結晶生成温度帯を通過するため、食品の細胞をほとんど破壊せず高品質な状態を保てます。商品1kgに対してかかるランニングコストがわずか数円と低コストであること、必要面積が小さく同能力のフリーザーに比べて、約1/6以下の工場スペースで済むこと、常温・低温・加熱・流水など解凍方法を選ばないことも魅力です。
テクニカンでは冷凍する食材・包装資材ごとに無料の凍結テストを実施しています。凍眠が自社製品に対してどの程度の効果を発揮するのかを事前に確認できれば、導入検討時の参考になります。
CAS/株式会社アビー
CAS/株式会社アビーの基本情報
会社名 | 株式会社アビー |
住所 | 〒270-0138 千葉県流山市おおたかの森東1-12-1 |
電話番号 | 04-7137-9131(代) |
株式会社アビーが提供するCAS(CELLS ALIVE SYSTEM)エンジンは、食材の味・食感・香り・鮮度・美味しさを「限りなく生に近い」状態に再現できる技術です。水の分子を管理することで、細胞組織を壊さずに保つことに成功したCASエンジンは、医療においても移植技術分野で開発が進むなど多方面で注目しています。
すでに国内のマグロ漁船や中国の食品工場など幅広い導入実績があります。既に利用している急速冷凍機に後付けする形で導入できるので、既存装置をパワーアップできるのが魅力です。
まとめ
パンでおすすめの急速冷凍機業者3選を紹介しました。急速冷凍は食材に-30℃の冷たい空気を吹き付けることで短期間に凍結させる技術です。食材の品質劣化が発生する氷結晶生成温度帯(-1℃~-5℃)を短時間で通過するため、冷凍するデメリット「鮮度・風味・食感の低下」を解消できます。
株式会社コガサン、テクニカン、株式会社アビーの三社はいずれも最新の急速冷凍技術を導入する、実績豊富な信頼性の高い企業です。パンの冷凍管理に急速冷凍技術導入を検討されている方にとって、本記事が参考になりましたら幸いです。
- ジャンルを問わない急速冷凍機
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3Dフリーザー/株式会社コガサン
引用元:https://kogasun.com/3Dフリーザーは、世界初の特許技術による冷凍で食品の美味しさをキープしたまま保存できる点が食品業界で評価を得ています。
繊細な飾りつけや、従来では冷凍ができないと思われていた食品など、「冷凍ができれば叶うのに…」と販路拡大や大量生産を諦めていた食品事業者の方におすすめしたい急速冷凍機です。