IQF凍結(バラ凍結)のメリット・デメリットは?BQF凍結との違いも解説

公開日:2024/01/09
IQF凍結(バラ凍結)のメリット・デメリットは?BQF凍結との違いも解説

冷凍処理は、食品業界においてなくてはならない保存方法ですが、なかでも個別冷凍は大きなメリットをもたらします。しかし、デメリットも存在するため、考慮しながら導入しましょう。この記事では、品質維持と経済的な効果を求める方におすすめなIQF凍結について詳しく解説しているので参考にしてください。

そもそもIQF凍結って何?

IQF凍結は、Individual(個別に) Quick(早く) Frozen(冷凍する)の頭文字からなる冷凍方法で、瞬間凍結技術の一種です。-70〜-80℃にもおよぶ低温によりすばやく冷却し、3センチ程度の小さめの素材の場合は、3分から5分程度で凍結可能です。

冷凍させたいものを振動させながら急速冷凍することで食品ごとに分離させ、小分けに冷凍できます。食材をまとめて凍らせず個別に凍結させる手法のため、バラ凍結とも呼ばれ、食材を小分けにできる利便性があります。

一般ユーザー向けの冷凍商品は、基本的に個別凍結で冷凍されていると考えていいでしょう。一般家庭で一度に全量解凍してしまうと食べきれないため、食べない分は冷凍のままにできるIQF凍結が活用されています。

ミックス野菜やエビなどのひとつひとつが細かいものや、形が重要とされないものに使われることが多いです。一方で、業務用にも個別凍結の手法が使われています。賞味期間が短いものは、その都度作らなければならないため、必要な分だけ使用できる個別凍結素材が好まれるケースもあります。

IQF凍結のメリット

食品の製造プロセスにおいては、個別凍結できる設備があることで、さまざまなメリットが生まれます。まずひとつ目は、食品の品質維持です。IQF凍結とは急速冷凍の種類のひとつであり、通常の冷凍と比較すると、食品細胞の破壊を抑えられるため、食品の鮮度を保ちやすくなります。

解凍時のドリップ量も少なく、冷凍前の品質とほぼ変わらぬ状態を維持できる冷凍方法です。次に、食品ロスの削減もメリットのひとつです。IQF凍結では、食品を個別に冷凍できます。

たとえば、生魚などを小さく切り分けて冷凍することで、飲食店などでは必要な分だけ使用でき、必要以上の食材を解凍しなくてすむため、食品ロスを大幅に削減できます。さらに、人件費や製造費の削減も魅力です。

IQF凍結は短時間で凍結が可能なため、製造に必要な人員やコストを削減できます。とくに製造する人員はすぐに増減できないため、増産時期を見越して多く雇うと、減産時期に人手が無駄になってしまいます。

季節や需要に応じて製造量が増える商品を扱う場合には、増産時にIQF冷凍により大量に冷凍しておくと、生産量を安定化させられるのが大きなメリットです。最後に、流通コストの削減メリットが挙げられます。

注水冷凍を選択した場合、品質維持のために凍結させる素材の3分の1におよぶ水が必要であり、コストがかかることが課題となっていました。一方、個別凍結では、水を大幅に削減できるため、流通コストを効果的に抑えられます。

以上のように、IQF凍結の導入は多くのメリットをもたらし、食品業界において効率的かつ経済的な選択肢といえるでしょう。

IQF凍結のデメリット

一方で、IQF凍結にはいくつかのデメリットも存在します。まず、急速冷凍機を使用する際に注意が必要なのが霜の発生です。水分を含んでいる肉や鮮魚・野菜などをIQF凍結しただけでは、中に含まれる水分が奪われ、乾燥してしまいます。

冷凍前に水分を含んでいた食品が冷凍中に乾燥すると、空気中の水蒸気が一緒に冷やされ、霜が食品につく可能性があります。霜がついた食品は、解凍時に多くの水分が発生することにより、とくに水に弱い食品の品質が低下するのが懸念点のひとつです。もうひとつのデメリットは、冷凍焼けの発生です。

冷凍焼けとは、食品内の水分が抜け、油脂が酸化する現象を指し、食品の鮮度が低下する状態です。これによって、食感やうまみが損なわれる可能性があります。食品を個別に分けて冷凍する性質上、冷気にさらされる表面積が大きくなり、冷凍焼けが起こりやすくなります。

以上のように、IQF凍結はメリットばかりではありません。導入する際には、このようなデメリットを考慮しつつ、対策を考えたうえで導入するとよいでしょう。

食材が劣化しにくいIQF凍結の方法

IQF冷凍は、効率的で迅速な冷凍方法ですが、注意が必要なデメリットも存在します。とくに、霜の発生や冷凍焼けは、食材の品質を損ねる可能性があります。これらの問題に対処するためには、真空包装を検討するとよいでしょう。

真空包装を施すことでデメリットを軽減できます。真空包装によって、食品に空気が入らないため、空気が冷やされて霜が発生することを防ぎます。これにより、食材が凍結中に霜に覆われるリスクが軽減され、品質を維持可能です。

さらに、食品に含まれる酸化も抑制されるため、風味や栄養成分の劣化が抑えられるでしょう。以上のように、IQF冷凍を活用した冷凍では、真空包装を併用することで食材の品質や保存期間の向上が期待できます。

また、急速冷凍機のなかには、これらのデメリットに対処する機能を備えた機種も存在するため、活用するといいでしょう。その一例が、ARTLOCK Freezerです。この機種は、湿度が多く含まれた冷気を利用して冷凍を行い、食品の乾燥を防ぎます。

結果、霜の発生や冷凍焼けによる品質劣化を防ぎ、IQF冷凍による食材の劣化を最小限に抑えられるのです。真空包装を併用すること、あるいはARTLOCK Freezerなどの機能を備えた冷凍機を活用することにより、高品質な製品を提供できるようになるでしょう。

IQF凍結なら急速冷凍機がおすすめ!

IQF凍結は、さまざまなメリットをもち、近年注目を集めている食品の冷凍保存方法です。商品の品質を最大限に保ちつつ、消費者に最高の食体験を提供したいと考える飲食店や食品メーカーなどの事業者にとって、理想的な選択肢といえるでしょう。

IQF凍結を取り入れることで、商品の品質劣化を最小限に抑えるだけでなく、人件費や経費の削減も可能です。急速冷凍機を用いることで、食材が短時間で凍結され、鮮度や風味が逃げることがありません。

個別凍結によって発生するマイナス要因である霜の発生と冷凍焼けは、真空包装によって効果的に抑制できます。真空包装により食品に空気が入らず、霜がつくリスクや冷凍焼けが発生する可能性が低減します。

食品の品質や保存期間を確保するためには、真空包装を組み合わせることが重要です。さらに、ARTLOCK Freezerは高湿度冷気を使用して冷凍することでも、食品の乾燥を防げます。

これにより、霜や冷凍焼けの問題を未然に防ぎ、食品の品質を最適な状態で維持できるでしょう。生産性と品質の向上が期待できるためおすすめです。

BQF凍結との違い

一方、冷凍に関して似ている言葉として、BQF冷凍が挙げられます。Block Quick Freezingの略で、多くの食材をまとめて凍結する手法であり、個別凍結とは異なる冷凍方法です。では、IQF冷凍とBQF冷凍との間で異なるポイントは何でしょうか。

両者の違いは、個別に冷凍するかまとめて冷凍するかという点にあります。IQF凍結は個別凍結により、食品の品質や風味を保ちやすくなり、必要な分だけ取り出せる点が、使い勝手やロス対策として優秀です。したがって、最近では食品を管理する場合において、IQF冷凍が注目されています。

まとめ

IQF凍結は、一言であらわすと個別凍結を意味し、食品業界において効果的な冷凍技術として広く活用されています。その優れたメリットだけでなく、デメリットも理解することで、さらなる品質維持とコスト削減効果をもたらしてくれます。

BQF凍結との違いも把握しておき、最適な冷凍方法を活用することで、効果的な食品の生産・提供ができるでしょう。

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引用元:https://kogasun.com/

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引用元:https://kogasun.com/
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引用元:https://www.galilei.co.jp/products/search/?daibunrui_id=4&tyubunrui_id=11
引用元:https://www.abi-net.co.jp/cas/
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